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2008年10月13日

【天使の啼く夜】 高岡ミズミ ill:奈良千春


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タイトル:天使の啼く夜
      (天使 シリーズ 1)

著者:高岡ミズミ
イラスト:奈良千春
発行:幻冬舎
レーベル:ルチル文庫
発売日:2006/9/15
価格:540円(税込)

*画像clickで拡大画像が見れます。

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〜ひとりごと〜


 両親のいない伊佐秀和(いさ ひでかず)は、18歳で施設を出てから3年、女のヒモとして生きてきた。
 この日、ヒモをしていた女性と喧嘩になり、家を出ることになったのだが、所持金も少なく、運が良ければ次の相手を見つけられるかもと、そういう運の良い伊佐は、期待も込めてバス停で一夜を潰すことに。
 翌日、昼近くまでバス停で寝こけてしまった伊佐は、運が良いと自負するように、BMWに乗り身なりも良い田宮という人材派遣会社の社長に拾われる。
 しかし、ヒモをしていた伊佐に田宮が望むのは、ベッドの相手でも、ましてや食事の用意などの身の回りの世話でもなく、最低限の礼儀作法と一般常識だったのだ。
 そんな無口で、全く表情を変えない田宮を理解できないと思う伊佐。
 だが、せっかく手に入れた、想像以上の生活を手放すつもりはなく、また田宮への意地もあり、彼の望む通りにするも、「代わりならいくらでもいる」と言われてしまう。
 自虐的な気持ちとともに凶暴な衝動が湧き上がってきた伊佐は、田宮を跪かせてやりたいと、ベッドに押し倒し、無理矢理体を奪うが……



 何に対してもいい加減で、その場凌ぎで生きてきた天涯孤独で、ヒモの攻と、ある事件をきっかけに心に傷を負い、益々口数も表情も乏しくなってしまった受のお話です。

 年下攻、攻視点でした。


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 伊佐は母子家庭で、その母親に虐待を受けていました。
 けど、その母親も7歳の時、交通事故で亡くなり、それからは施設で育ちます。
 だからといって、施設でマシな暮らしができたかというと、そういうわけでもなく、そこでの暮らしも最悪で家畜みたいな気分にさせられてたそうです。
 そういう生活に我慢ができなくなり、18歳で施設を飛び出した伊佐は、以後、いわゆるヒモをして生きてきました


 伊佐、誠実なタイプではなかったみたいで、食べさせてもらっている女性が仕事などで外出している間、他の女性をひっぱりこんでたみたいなんですよ。
 しかも、暇潰しに
 で、この日も、そんなことをしてたんですけど、現場を押さえられてしまい、追い出されてしまいました。

 着の身着のまま出てきた伊佐は、所持金も少ないし、泊まるあてもなかったんですよね。
 なので、とりあえずバス停に座り込んだんです。
 今まで、相手が途切れたことがない伊佐は、そういう運も良かったので、次の相手を見つける意味もあって。
 でもね、結局、そのまま翌日のお昼近くまで眠ってしまいました(苦笑)

 バス停でお昼まで眠れる伊佐、凄いですよね〜。
 だって、朝の通勤ラッシュも物ともせず眠れるんですよ!!
 きっと、どんな環境でも生きていけるでしょうね〜(←オイオイ)


 伊佐が目を覚ました時、目の前にBMが停まったんですよ。
 で、後部座席に座った男が、
 「ここでなにをしてる」
 と、問いかけてきたんですけど、見ず知らずの金持ちがまさか自分に声をかけてくるとは思わなかったんですよね。
 けど、
 「バスを待ってるわけじゃないのか。朝からずっといるな」
 と、重ねて問われて、それがやっと自分自身にかけられているものだと気づいたんです。

 で、正直に、女に追い出されたから、次を探さなきゃいけないって、言うんですよ。
 そこに車を停めてたら邪魔だとも。

 そしたらね、その男が伊佐を値踏みする眼差しで見た後、車から降りてきたんです。
 車から降りた男は、雰囲気だけでなく、身につけているものまで、どこをとっても隙がなく、エリートそのものだったんですよね。
 でも、ネクタイが黒だったんです。

 どうやら、男は一周忌の帰りらしかったんですけど、伊佐、自身でそのことを問うておきながら、ほんとはそこに興味はなく、
 『男がなぜ立ち去らないのか』
 って、方に興味があったんですよね。
 で、それを訊こうとしたんですけど、失敗してしまいました。
 伊佐のね、お腹が鳴っちゃったんです(苦笑)


 「私もこれから昼食だ。おまえも一緒に来るか」
 と、誘われ、
 『いったいどういうつもりだろう。金持ちの気まぐれなのか。それともなにか魂胆でもあるのか。』
 って、男を穴があくほど凝視しましたよ。

 でもね、

 『なにも感じ取れない。善意はもとより、悪意の欠片も。

  表情に乏しい男だ』


 って、何も感じとれなかったんです。

 そんな伊佐でしたが、
 「警戒しているのか。案外、常識的なんだな」
 って、挑発されちゃったのもあり、
 「タダ飯食わしてくれるなら、俺はなんでもするよ」
 って、ついていっちゃいました。


 伊佐、『常識的』って言われたことに対する意趣返しで、
 「一周忌の帰り道に男を引っかけるなんて、マジメな顔して結構不謹慎なんだな」
 なんて、伊佐、嫌味を言うんですよ。
 でも、田宮、全くの無反応なんです。
 そんなところに引っかかりを覚えたっていうか、興味を持ったのもあると思うんです。
 でもまぁ、1番は、
 『田宮がもし女だったら伊佐はどんな努力も厭わず、がっちり掴んで離さないだろう。いや、この際男でもいいような気がしてきた。むさい奴はゴメンだが、田宮なら許容範囲だ』
 って、男・田宮がお金持ちなとこに(苦笑)

 因みに伊佐が、田宮の名前を知ったのは、レストランの黒服が名前を呼んだからです。
 お店に来るまで、どのくらい時間がかかったのかわかりませんが、ふたりとも一切名乗ってないし、尋ねてもいないんですよ。
 おかしな2人ですよね〜(笑)

 でもね、伊佐は置いておいて、田宮が伊佐に声をかけた理由が理由だったんで、この時点では、本人にはあまり興味がなかったからかもしれません。

 だってね、田宮は人材派遣会社を経営していて、超豪華なマンションに住んでるのに、最低限のものしか置いてないから生活感はないし、料理もしないんだろうな〜って思わせられるような部屋なんですよね。
 だから、伊佐に興味がないっていうより、全てに執着がないって感じです。

 だから、一応ヒモとして、
 「俺、料理、結構得意だけど? これから毎食俺がつくってやろうか?」
 って、伊佐は言ってみるんですけど、田宮には怪訝な顔されてしまいますしね。

 そんな反応を示す田宮に、伊佐は、彼がこういうことに慣れてないからだと理解し、ちょろいって思ったんです。
 なので、

 「得意なのはアレだけじゃないって言ってんだよ」

 と、うなじを指先で撫でて、匂わせるんです。
 なのに、

 「両方必要ない」

 って、一刀両断です。

 伊佐にしてみれば、はぁ〜? ですよね〜。
 だから、
 「意味わかんねえよ。それじゃ俺に用はないってことだろ」
 苛立ちをぶつけるんです。
 それに対しての田宮の答えは、
 「用ならある。でもそれはいますぐじゃない。それまでおまえは、ここで最低限の礼儀作法と一般常識を学んでくれればいい
 「承知してくれれば、何不自由ない生活をさせてやるし、謝礼も用意するつもりだ」

 ってものでした。

 なので、伊佐ますます、はぁ〜? ってなっちゃいました。
 けど、

 『人形のように綺麗な顔の内側で、田宮はなにを企んでいるのか』

 って、興味も増したんです。

 で、翌日、朝7時に叩き起こされ、不満一杯の伊佐ですが、文句を言いながらも田宮に従いましたよ。
 この生活と謝礼のために(苦笑)


 伊佐の教育係というか、見張りに志水という、田宮の人材派遣の会社に登録しているという人物がつくことになり、彼の指示で、新聞を隅から隅まで読むってことをさせられるんです。
 でもね、それだけです。
 最低限の礼儀作法と一般常識を学べって言っておいて、それだけ? って、正直拍子抜けしました。


 だから、その志水に探りを入れるんです。
 田宮の無口で無表情なわけを。
 で、志水の返事ですが、
 「もともと物静かな方だったようですが、一年前にお父さんが亡くなってからすっかり無口になってしまわれて」
 って、教えてもらって、田宮が
 「ファザコン」
 だったって知るんです。

 けど、田宮がこうなったのは、『ファザコン』って簡単に片付けられるようなものじゃないんですけどね。


 夜、田宮が帰って来た時にね、様子を見に来たんですけど、伊佐の希望で用意したPCの調子を聞きに来ただけだったんですよ。
 伊佐、それだけ? って、ムッとしちゃったんでしょうね。
 「今日一日俺がなにをしてたのか、聞きたくないのか。ずっとサボってたかもしれないぜ?」
 と、挑発するんです。
 結局、サボってないっていう言葉を聞いて、伊佐の部屋から出て行こうとするんですけどね。

 田宮の手応えのない態度に、また苛つかされた伊佐は、
 「田宮さんさ。あんたのいない間に、俺が金目のもの盗って逃げるとか、思わないのか」
 なんて、更に挑発するんです。
 なのに、
 「それならそれでしょうがない。留守中のことは、私にはどうにもならないから」
 って、返された上、
 「さすが金持ちの言うことはちがうね。盗られてもかまわないって?」

 「そういう意味じゃない。おまえの代わりはいくらでもいるってことだ。見目のいい男なら、誰でもかまわない」


 と言われ、完全にキレちゃいました。

 そして、
 『田宮をどうにかしてやりたい。足元に跪かせてやりたかった。』
 っていう、凶暴な衝動が湧き上がってくるんです。

 で、
 「ああ、そうかよ。見た目が好みの男なら誰でもよかったって? やっぱりあんた、俺とファ○クがしたいんだろ」
 と、わざと下品な言い方をして、田宮を押し倒し、抱きました。


 伊佐って、今までヒモだったでしょう?
 だから、テクも女性に貢いでもいいってか、貢ぎたいと思わせるほどなんですよね。
 ってことは、相当相手から構い倒されてきてたと思うんです。
 それに、そういう人がいるにも関わらず、他もつまみ食いしてたくらいですから、かなりモテてるはず。
 なのに、田宮が全く自身に興味を持たないことが、ヤなんですよね、きっと(苦笑)
 だから、しょっちゅう嫌味言って、噛みついてますもの。
 そんな態度がかまってって言ってるように感じたので、言葉に反して、甘えん坊なんですよね、きっと。
 子供の時から、それが許される環境でもなかったっていうのもありますしね。



 田宮が、伊佐にさせたいこととは?
 それを知った伊佐は?
 そして、その後ふたりは?




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posted by 零 at 20:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 高岡ミズミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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