タイトル:デコイ -迷鳥- (デコイシリーズ 2) 著者:英田サキ イラスト:奈良千春 発行:大洋図書 レーベル:SHY NOVELS 発売日:2008/9/6 価格:903円(税込) |
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〜ひとりごと〜
| 記憶は戻らないものの、自身が何者かに気づいた安見 亨は、その事実に愕然とした。 そして、殺人を犯してしまった安見には、今更、元の生活に戻ることは許されない。 そんな安見が頼れる者は、火野一左(かずさ)しかいなかったのだ。 だが、安見の中には、火野を愛する気持ちと憎む気持ちが混在し、心は千々に乱れるばかりで…… 一方、関東侠和会の那岐顕司(なぎ けんじ)は、理事長から命じられた極道会の重鎮・笠尾を殺した犯人に、ようやく辿りついた。 しかし、その事件に繋がる自身の過去を、未だ乗り越えることができないでいた。 目をそむけ、逃げてばかりいた那岐だが、忌まわしい過去と対峙する決意をするが…… |
『デコイ』シリーズ、下巻です。
当然なんですが、謎だった部分がハッキリし、もぉスッキリです(笑)
『
火野と那岐の過去が明らかになりました。
2人の出会いから、2人が道を分かつことになったのか、ですが、やはりかーなーり壮絶でした。
で、意外だったのが、火野。
『那岐には過保護なくらい優しいのに、他の人間には別人のように冷たくなる』
んですって。
確かに安見にも、過保護なほどでしたけど、何でそこまで? ってくらい、那岐を守ろうとしてたんですよ。
今の火野が火野だけに、それらの行動の意味を額面通りに取れなかった(←オイオイ)んですが、けなげなほどでした。
けど、2人が離れる時、火野は那岐に、それはもう酷いことをしているんです。
それでも、那岐が火野のことを憎みきれない理由が、幼いころの2人の関係にあって、酷いことをされたことで、那岐は火野に裏切られたって思ってましたけど、火野にとってもそれは同じだったんだと思います。
だからこそ、火野はそこまでやったんだろうし、今までのことを見ているとそれも納得かな〜って思いましたよ。
と、言っても、火野を掴みきれてない部分もあるんですけどね〜(←オイオイ)
でもって、那岐自身も知らなかった事実までもが明らかになり、何度もえぇっ!!ってビックリさせられました〜(笑)
那岐は、笠尾の事件のことで、火野と14年ぶりに再会したんです。
その時、この事件が、2人の道を分かつことになったことにも繋がっていることを臭わされ、それが那岐には、
『真相を知りたければ、お前の手でその繋がりを解き明かしてみろ』
と、宣言されたように思えたんですね。
だから、『鳩』の力を最大限に利用しつつ、火野の周囲に探りを入れ始めました。
それも、加賀谷とは別行動で。
加賀谷には、別の指示を出したんですよ。
そのことで加賀谷は、那岐をひとりにすると、無茶しかねないので、渋ってました。
でも、那岐の事件に対する仮説を聞いて、納得したんです。
ただ、
「俺との連絡は絶対に絶やすな」
という、条件付きでしたけどね〜(苦笑)
那岐、火野と再会したことで、過去の忌まわしい記憶を夢に見るようになり、不安定になるんです。
元から、自宅以外で眠る時は、身動きできないような狭い場所でしか眠れなかったんです(←加賀谷の部屋で眠る時も、ソファと壁の僅かな隙間に潜り込んで寝てました)けど、それでも眠れなくなり、とうとう加賀谷のベッドに潜り込みました。
忍耐力を試されてるような加賀谷は、
「お前は俺の自制心を試しに来たのか?」
って、ぼやくんですけど、
「俺はお前を信じてる。お前は俺を裏切ったりしねぇよな?」
って、先手打たれて、ため息つくしかなくなってしまいました(笑)
言葉だけ聞いてると、加賀谷の愛につけこんでるみたいで、那岐って酷いヤツですよね。
ほんとに、甘えてるのは甘えてるんですよ。
それに、加賀谷に迷惑かけてるのもわかってますしね。
けど、欲望を抑え込めるだけの愛情があるのを知ってますから、
『無駄に警戒したり、意識して距離を置く必要はないと思える』
って、加賀谷を信頼してるからこその行為でもあったんです。
記憶は戻ってないんですけど、自身の素性を知ってしまった安見は、混乱の中にいました。
火野との出会いは偶然ではなく、安見がある目的を持って近づいて出来た関係だったんです。
けど、安見は殺人を犯してしまいましたからね。
もう、元の生活には戻れないでしょう?
だから、
『これからどういうふうに生きていけばいいのだろう』
って、悩み始めたんです。
今の安見が頼れる相手って、火野しかいないんです。
それに火野は、
「俺はお前が人殺しでも構わない。これまで通り、お前と一緒に暮らしていくつもりだ」
とまで、言ってくれてますしね。
ってか、頭っから、ひとりで生きていくっていうのはないみたいなので、
『結局、どう足掻いても、自分は籠の鳥でしかないのか。火野のそばに蹲り、束の間の安息を得て、飼い慣らされながら生きていく。それがお似合いなのかもしれない』
と、自虐的なことを思うんです。
でも、安見が火野に近づいたのは目的があってのことで、記憶を失う前は、彼に対して憎しみを抱いていたはずなんですよ。
だから、このまま彼に頼って生きていくのにためらいもあったんです。
けど、記憶失った今の安見には、彼を憎むことになった出来事は、自分のことであって自分のことでないんですよね。
だから、火野を憎む気持ちはないんです。
で、
『(元の自身には)もう戻れないし、戻りたいとも思わない。今の自分を肯定するしか、安見に残された生き方はないのだ』
って、
『火野のそばがいい』
と、思うんです。
それに何より、火野の側が1番安心を与えてくれる場所でもありましたからね。
なので、彼の側にいることを決心しました。
ですが、笠尾の事件を追っている那岐に、安見は拉致されてしまいます。
那岐に拉致された安見は?
安見は、記憶を取り戻すことができるのか?
そして、那岐は、過去を乗り越えることができるのか?
那岐と、加賀美に進展は?
『
『デコイ』シリーズが、これから安見と火野はどうなるの? 那岐と加賀美は?って、もっと読みたいって、欲が出る作品でしたし、『
待ち遠しいです!!
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