タイトル:帝王と淫虐の花 著者:あさひ木葉 イラスト:朝南かつみ 発行:海王社 レーベル:ガッシュ文庫 発売日:2008/7/28 価格:580円(税込) |
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〜ひとりごと〜
| 親の残した借金のせいで、玩具へと堕とされた朱雀雪緒(すざく ゆきお)は、心を守るため、感情を殺し人形として生きてきた。 しかし、そんな雪緒に転機が訪れる。 雪緒は、関東を中心に大きな勢力を誇っている東亜覇王会(とうあはおうかい)の組長に飼われていたのだが、香港黒社会の王・李 麗峰(り れいほう)に献上品として貸し出されたのだ。 その麗峰は、雪緒とはまた違う、圧倒的で力強く、何者にも冒されざる美しさを持った人物だっただけでなく、今まで道具としてしか扱われなかった自身に、名前を問うた初めての人物だったのだ。 そんな麗峰に、恋をしてしまった雪緒は、彼に言われた通り、男に虐げられるのではなく、男を踏み台にして立ち上がるべく、様々な教育を受けた。 心と身体を取り戻した雪緒が、日本に返されてから12年、男を利用し、東亜覇王会の2次組織・東亜朱雀会の組長にまで上り詰めることに成功した。 しかし、組内での雪緒の立場は良いとは言えず、情人上がりと陰口を叩かれていたのだ。 そして、情報漏洩の犯人に仕立て上げられた雪緒は、表向きは、東亜覇王会と李家の抉れた関係の修復のためだが、本当の目的は麗峰暗殺のため、再び香港へと渡ることに…… |
麗峰の年齢はハッキリわからないのですが、年下攻で、あさひ先生ですので、もちろん調教入ってます。
78ページに渡り、12年前のことを延々説明(回想ではありません)され、やっと現在になったかと思ったら、また12年前に戻り、今度は回想と、繰り返し、繰り返し同じことばかり説明され、飽きちゃって一気に読めませんでした。
なので、現在の話が流れ出す所まで辿りつくのに、結構な辛抱が必要でした。
あさひ先生で、こんな風に感じさせられるのは、珍しいな〜と思いましたよ。
それに、雪緒が東亜覇王会の組長から、麗峰に引き渡されただけだったら、まだマシだったんですけど、3ヶ月で、また日本に戻され、組長の玩具に、そして以前の体で接待〜みたいな生活に戻されたばかりか、自身が東亜朱雀会の組長にまで上り詰めるのに、体を利用してきたって設定だったんですよ。
麗峰に仕込まれ、いくら心構えが変わったって言っても、1棒1穴派の私は、どうしても、う〜〜〜んってなっちゃいました。
そんなところも、ページを捲る手が進まなかった原因のひとつだと思います。
雪緒の両親は地主で、元々裕福な家庭の息子だったんですよ。
けど、働いたこともなく、人の良い父が、土地投機サギに遭った挙句、莫大な借金を背負わされ、無理心中をして亡くなり、雪緒はひとり残されてしまいました。
雪緒にとって不幸だったのは、自身の容姿の美しさでした。
普通なら、遺産の相続放棄をすれば、雪緒が借金を背負い込むことはないですよね。
けれど、美しかったが故に、東亜覇王会の当時の組長に見初められ、表面上は、息子と引き取られましたが、情人にされてしまったんです。
東亜覇王会の組長の情人にされて1年、17歳だった雪緒は、李家に取り入り、共に事業を行うための交渉の道具として、献上されてしまうんですよ。
3ヶ月限定なんですけどね。
一応、雪緒は組長の息子ってことになってるじゃないですか?
なので、余計に都合が良かったんですよね。
でも、李家の当主・麗峰の前に引き出された雪緒の姿は、宝石などで装飾されていても、道具や薬で戒められ、高ぶらされた姿だったんです。
即ち、どう扱ってくれてもいいってことですよね。
自身のそんな姿とは逆に、力だけがものを言う世界で王であり、誰にも服従しない側の人間麗峰は、雪緒の目には、眩しく、光輝いて見えました。
またね、麗峰自身も、とんでもない美貌の持ち主なんですよ。
なまめかしささえ匂いたつような美形で、気怠るげな仕草は扇情的ですらあるらしいです。
雪緒も美しいと言われますが、決定的に違うところがありますよね。
雪緒が、玩具扱いされるのに比べ、麗峰が男たちの欲望の対象にされることはありませんから。
なので雪緒は、そんな麗峰の前で、みだらな姿をさらしている自身を惨めに思わせられるんです。
そうして、組長に受けさせられた調教の末、心を守るために殺していた感情が、息を吹き返し始めてきたんです。
麗峰、今まで雪緒を抱いてきた男たちと、全く違ったんです。
雪緒に対して興味がない風ではないのですが、欲望を感じさせなかった上、初めて名前を訊いてくれた人だったんです。
今までの相手は、自分がいかに雪緒を使って楽しむかだけで、玩具である雪緒に名前を問うことさえなかったんですよね。
だから、雪緒はびっくりして、すぐに答えられなかったほどでしたから。
雪緒は、そんな麗峰自身だけでなく、その視線にも熱を煽られ、彼の言葉に心臓の鼓動は早まっていきましたよ。
そして、いやらしい反応をしてしまう自分に絶望し、心を早々に手放すことが多かった雪緒が、
『この体で、彼を感じてみたくなっている』
とまで、思うんです。
更に、今まで口を使われることはあっても、キスされることもなかった雪緒に、初めてキスしようと麗峰の唇が近づいてくるのを、
『今までになく静かな気持ちで眺めていた。待ち焦がれるように』
なっていました。
そうして雪緒は、麗峰に恋をしてしまうんです。
そうそう、麗峰、何故か日本語べらべらです。
麗峰が、この時雪緒に興味がないわけではないようなのに、欲望を感じさせなかったのは、単純に彼の性質ってのもありますけど、薬で高ぶらされた体や、宝石なんかは使われていても、ごてごてにえっち〜道具で飾り立てられてるのに、興ざめしていたからでした。
実は雪緒はね、男に抱かれることへの恐怖と、体の痛みで、東亜覇王会・組長に引き取られた直後は、泣き喚いていたんですよね。
そしてそれは、何度抱かれても変わることがなかったんです。
なので、調教師に預けられました。
それからというもの、常に薬を使われ続け、卑語を叩き込まれ、自分自身の体でありながら自分のものではないと、教え込まれたんです。
そうやって、調教を受けても、雪緒が生理的な反応以外に、快感を得られることはなく、その結果、1年経った今でも薬を使われ続けています。
麗峰は、ひとつ不思議に思ったんですよ。
自分から望んで情人になったわけではないという雪緒に、
「そこまでして、生きたかったか?」
って。
けど、雪緒が執着したのは、生きることというよりも、
「……両親は、俺を残して心中してしまいました。俺だけ、生かされた。だから、生きている限り、生きなくちゃいけない……。他に、俺にできることはないから」
と、両親のためだったんですよね。
こうした話を聞いた麗峰は、
「とりあえず、私は薬でよがって、卑語を口にして男を煽るようなタイプのヤツを、弄ぶのは好みじゃない。だから、私を悦ばせたいと思うなら、その身で私に仕えているという自覚を持て」
「そして、薬漬けの廃人になって死にたいというのならばともかく、そうでないなら……現実から抜け出せ」
「ここにいる間、私がお前を躾け直してやる。望みのも、与えてやろう」
と、雪緒に言ってくれたんです。
そうして、雪緒は、自分の体を自分の手に取り戻すだけでなく、
『男に虐げられるのではなく、男を踏み台にして立ち上がる』
ための手管や、金融の知識や経済についても、麗峰から学びました。
けど、麗峰が自身にそうしてくれることの理由を、
「我ながら、物好きだと思うが、退屈しのぎのようなものだと思えばいい。……おまえは俺を利用しろ」
って、言われちゃったことから、これは麗峰にとってゲームのようなものだと理解し、彼への思いも、
『恋だとか、愛だとか、そういう感情の一つなのかもしれない。でも、決して成就を望むわけではなかった。ただ思うだけでいい。自分のような人間には、それで十分ずぎるほどだ……』
と、ずっと自分に言い聞かせてきました。
麗峰との濃密な3ヶ月から、12年後、29歳になった雪緒は、麗峰に教わった通り、男たちを手玉に取り、東亜朱雀会の組長にまで上り詰めました。
現在は、組長も代替わり(前組長の玩具だったのは2年間)し、戸籍上、義理の兄である亮人(あきと)が、東亜覇王会組長になっています。
本当なら、憎まれてもしょうがない間柄ですが、気さくというか飄々とした亮人と雪緒は馬が合っていますし、体の関係もあります。
けど、武器にはしてますけど、相変わらず艶ごとは嫌いだったし、心を抑制した日々を送っている弊害で、他人に無理矢理快楽を引き出されると、10代の頃の境遇を思い出して情緒不安定になり、体の芯が冷えてしまうんです。
なのに、感覚は逆に冴え渡り、眠れなくなってしまうんですよね。
そうしたものから逃れる方法は、
『――ジイをして己の体を堪能する』
『――あるいは手首を切り、痛みを感じる』
という、2つしかなかったんです。
手首を切ってるからって、死ぬつもりはありません。
けど、手首には醜いリストカットの後が残ってしまいました。
結局、麗峰の存在は、雪緒に苦痛と救いの両方をもたらしてしまったんですよね。
感情を殺したことで、心を守ることはできていましたが、逆に薬を使われていたことで、今頃どうなってたかわからなかったという以前の自分を、麗峰は救ってくれました。
けど、逆に麗峰と出会ったことで、感情を取り戻し、強くはなりましたけど、それまではやり過ごせていた痛みに耐えられなくなってしまいましたからね。
だからといって、雪緒が後悔しているわけではないんです。
自分と向き合わなければ、何も始まらないってわかってますし、それと引き換えに、払う代償も必要だと受け入れてますから。
ただ、眠れない夜には、やっぱり麗峰のことを思い出し抱いて欲しいと思うだけで……。
こうして、辛くても頑張っていた雪緒でしたが、良い方にばかり向かっているワケではありませんでした。
東亜朱雀会の組長になったとはいえ、前組長の玩具だったことを知っている者たちは、雪緒のことを見下しているんです。
それに、ここまで這い上がるには、相当荒っぽいこともしてきたし、そのせいで恨みも買っていましたからね。
で、李家と東京で共同経営しているカジノがあるんですけど、そのアガリを東亜覇王会が誤魔化していて、約束通りの配分で李家に送金していないっていう話を何者かが、李家にリークしたんですけど、そのリークした犯人が雪緒にされてしまっているんです。
もちろん雪緒は、無関係なんですけどね。
けど、リークされてしまったことで、報復として李家は東亜覇王会系列の組を襲撃し、それをきっかけに小競り合いが起きはじめ、現在ではかなり深刻な状況になっているんです。
最初はつまらない細工をしたカジノの経営に関与している幹部たちが責められてたんですけど、組員を何人か殺され、幹部も狙われたことで、誰が裏切ったかという話になったんです。
そして、麗峰とつながりのある雪緒が疑われることになりました。
雪緒としても、組員たちを守らなければならないですから、やられっぱなしになっているわけにもいかないでしょう?
強引に責任を押し付けられ、万が一にでも雪緒が破門になれば、組員たちは後ろ盾を失い、路頭に迷ってしまうことになりますものね。
そんな雪緒に、幹部会の者たちは、不問にするための条件を出してきたんです。
「麗峰を殺れ」
って。
幹部会の者たちの目的は、自分たちの面目を保つため、雪緒ひとりに責任を取らせた上、殺しちゃおうってものです。
だって、麗峰のテリトリー香港で、彼の暗殺を謀っても、上手くいくとは思えませんからね。
万が一、麗峰を殺すことはできても、雪緒自身が無事に逃げおおせる確立は限りなく、0に近いですもの。
でも、この決定は、組長である亮人ですら覆せないもののようでした。
だから、亮人は、
「生きて帰ってきたら、代行にしてやるよ」
と、冗談にしたり、
「香港に行ったあとのことは、俺はおまえに任せるつもりだ」
って、暗に
『逃げてしまえ』
って、言ってくれたんです。
日本にいても、暗殺されるかもしれませんから。
そして、麗峰を殺すよう命じられた雪緒は、こんな自分についてきてくれた部下たちを守るため、麗峰を殺すことを決意します。
12年ぶりに再会した雪緒と麗峰は?
雪緒は、、麗峰を暗殺し、汚名を晴らせるのか?
麗峰ね、かなりのロンゲなんですよ。
腰は、軽く超えてます。
私、何気にロンゲの攻って好きなんですよね〜。
押し倒した受の体を攻の長い髪が擽る……キャーって感じで(←オイオイ)
それと、長袍も表紙と口絵で、出てきました〜(うっとり)
あっ、因みにこの時の雪緒は、チャイナドレスですよ〜!!
その上、麗峰がすぐに手を出せるようって、その下は何も身に着けさせてもらえてません(ムフフ)
朝南先生ですし、表紙で、麗しさは伝わっていると思いますが、ほんと素敵でした。
ひとつ不満を言うなら、スーツの時の雪緒の髪型がオネエみたいだったことくらいでしょうか?(←オイオイ)
と、いうことで、目の保養をさせてもらえました!!
〜ツボな脇キャラ〜
藍 永華(らん えいか)
麗峰の片腕です。
12年前には、既に麗峰に近習としてついていて、現在は片腕的存在だそうです。
セリフも3言くらいしか喋ってないし、ほんとチラッとしか出てこないんですけど、すんごく気になる人だったんですよ。
というのもね、再会の直後、麗峰が雪緒にキスする(←皆の前で)んですね。
で、その時、雪緒の部下の木佐が息を呑んだんですよ。
そしたらね、永華が銃を木佐に向けて構えたんですけど、それがね、雪緒には一瞬自分に向けられたもののように感じたんですよ。
というのも、永華が、冷ややかな殺気を放っているような気がしたからなんですって。
ちょっとしたことなんですけど、すんごく妄想掻きたてられたんですよね〜(苦笑)
だから、ほとんど出てこない人なのにも関わらず、永華がツボキャラになっちゃいました!
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