タイトル:赫蜥蜴の閨 (岐柳組シリーズ 4) 著者:沙野風結子 イラスト:奈良千春 発行:幻冬舎コミックス レーベル:リンクスロマンス 発売日:2008/6/30 価格:898円(税込) |
*画像clickで拡大画像が見れます。



〜ひとりごと〜
商社・重役×ヤクザ・若頭
| 軍需専門商社へと仕立て直されようとする高柳商事を、何とか救おうとする常務取締役および大阪支社長の高柳光己(こうき)の元へ、覚えのない人物から、メールが送られてきた。 内容は、会社のために政略結婚した妻・美帆のあられもない姿の画像が添付されたもので、明らかに脅迫の類のものだった。 妻を守るというよりは、会社を守るため、脅迫メールの差出人が、熾津(おきつ)組の若頭で、赫蜥蜴(あかとかげ)というふたつ名を持つ熾津 臣(じん)だと知りながら、呼び出しに応じた。 弱気を見せれば、骨の髄までしゃぶられることになると、強気を装う光己だったが、自身のジャケットで臣自身をこすり付けるという、彼の狂気じみた姿を見せられ、背筋に恐怖じみた悪寒を走らせるのだった。 更に、彼の放ったもので濡れる自身の指を口に入れられ、気持ち悪いと吐き気をもよおす光己。 そんな光己を哂い、1000万円を要求する臣。 光己は、自身の人脈から刑事の助けを借り、脅迫を退けようとするが、行動を読んでいた臣に、秘書の安曇(あずみ)を人質に取られてしまった。 そして、安曇の命をたてにした臣び、光己は身体を奪われてしまい…… |
『
ハードだったこのシリーズ。
うぅぅ……となるシーンも多かった作品(←オイオイ)ですが、終わるとなると、やっぱり寂しいです。
そして、今回は『
光己は、祖父がイギリス人のクォーターで、左の瞳の右半分が右目と同じ褐色で、左半分がハシバミ色という、ちょっと変わったオッドアイの持ち主です。
10歳の時に親を亡くし、子供のいなかった遠戚、高柳家に引き取られたのは良かったんですけど、義父が外に作った愛人たちと遊ぶため、その鬱憤を義母から向けられ、言葉の暴力を受け続けてきたんです。
高柳商事の跡取りとして引き取ってくれた彼らに、逆らうことなど許されませんからね。
光己は、かなり辛い思いとしてきてたんです。
それは、高柳商事に入ってからも変わらなくて、今度は義父から押さえつけられることになりました。
その上、元防衛省の官僚・塚原を天下りで顧問として迎え入れ、もっと太いパイプを作るために、娘と政略結婚もさせられたんですよ。
しかもこの嫁が、父の権勢を笠に着て、居丈高に振る舞うため、気の休まる時がなかったんですよね。
なので、結婚して1年もした頃、美帆の浮気に気づいたとき、これで彼女をかまわなくてすむと気持ちが軽くなったほどだったんです。
臣は、愛人の子供です。
けど、正妻の子である義兄が亡くなり、熾津組の後継者になりました。
臣本人には、熾津組を継ぐ意思はないんですけどね。
で、彼の攻撃的な性格についてですが、暴力を好む故のものではなく、少年期の辛い経験が、彼に破滅願望を植えつけたんです。
臣に、熾津組を継ぐ意思がないのも、そういった自身が組を継ぐ者として相応しくないというのもわかっているし、今後、組が生き残っていくためには、フロント企業で稼いでいかなきゃならないのに、そういったことに向いていないこともわかっているからだそうです。
臣の元に、『高柳光己が無気力な犬になるように、陥れて虚勢してほしい』という依頼がきました。
熾津組としては、岐柳組や旗島(きじま)会との抗争が、泥沼化していく中、軍資金はいくらあっても困らないですからね。
なので、この依頼を受けました。
けど、臣の中では、光己を身代わりにした復讐でもあったんです。
それは、光己が憎んでるいう言葉では、生易しいほど憎い相手にそっくりだったからなんです。
光己は、大阪に単身赴任をしていて、塚原が高柳商事の乗っ取りを着々と進めようとするのを食い止めるため、支社の建て直しを計っていました。
というのも、不祥事を起こした企業に代わって、塚原の人脈で大規模な軍需関係の受注を担うことになったんですよね。
で、すっかり舞い上がった義父は、塚原の言いなりで、彼の縁故の人物を次々雇い入れたばかりか、利ざやの少ない他部門を縮小して、軍需専門商社へと移行しようとしてたんです。
塚原の狙いが高柳商事の乗っ取りであることは明らかなので、義父である社長に幾度となく諫言してきましたが、光己の言葉に耳を傾けることはありませんでした。
けど、塚原と直接対決することもできなかったんですよ。
それは、そんなことをすれば、塚原が有能な社員をごっそり引き抜いて独立し、防衛関係の仕事をそっちで請けることは目に見えていましたからね。
防衛関係の仕事はともかく、有能な社員を持っていかれては、高柳商事に先はありませんからね。
表だって対決することが、できなかったんですよ。
けど、もし塚原に会社を乗っ取られてしまったら、高柳商事の後継者になるために、今まで我慢に我慢を重ねてきた光己の苦労が水の泡になりますからね。
なんとしても、乗っ取りを阻止したかったんです。
軍需意外の部門の業績を伸ばすことに躍起になっているとき、熾津 臣からメールが届きました。
普段なら、画像も添付されていることですし、即削除しているところなんですけど、タイトルが『高柳美帆』になっていたので、確認しないわけにはいかなかったんです。
そして、添付されていた画像ですが、光己の眉間に深い皺が刻まれるほどのものでした。
用件は書かれていなかったんですけど、画像が画像だけに、脅迫だと悟った光己は、1番信頼している部下で、秘書の安曇に差出人の『熾津 臣』に覚えがないか訊きました。
彼から返ってきたのは、熾津 臣が、熾津組の若頭で、赫蜥蜴の臣というふたつ名を持っているということでした。
心配する秘書にも、ことがことだけに内容は誤魔化し、熾津組と臣に関する情報を集めるよう指示するに留めました。
でもね、この日の夜、その情報があがってくる前に、コンタクトを取ってきた臣に呼び出されることになりました。
しかも、「十分以内に来んと、画像元の動画をえげつない週刊誌に売っ払う」という脅しつきで。
臣は、ヤクザですし、現在抗争中で血生臭い事件が頻発しているので、単身では会いたくない相手ではありましたが、そう言われてしまえば、光己に断る術などありませんよね。
なので、指定されたホテルに向いました。
臣は、ベッドルームで、横になりながら待っていました。
そして、臣の顔見た光己は「どこかで…」と問いかけようとしたんですけど、それを察知した臣に「どっかで、やないやろ。うちのリムジンのケツ掘りさらしよって」と、遮られました。
実は、1週間ほど前、自動車事故を起こしているんですよ。
で、その相手が臣だったというわけです。
けど、これも臣の策で、わざとぶつけさせられたんですけどね。
臣の発するエネルギーが凄まじくて、光己、粘り気のある寒気を背筋に絡みつかせてましたよ。
なので、『相手のテリトリーに入ってはいけないという警鐘が、頭のなかでうるさく鳴る』んです。
だから相手のペースに巻き込まれちゃいけないと思ったんでしょうね。
臣の「怖がらんでええから、こっち来て女房のえ口画像を確認せえ」という言葉を遮り、「いくらだ?」「やくざが脅しをかけてきたら、金だろう」って本題に入ったんです。
そんな光己をからかった後、「はよ来んかい」という臣に、『どう考えてもむこうが引くことはあり得ない。それなら、相手が納得するようにとりあえず動画を確認して、要求額を聞きだし、早急に対処の手を打つべきだ』と、傍に寄ってベッドに座り、美帆が映っていることを確認したんです。
その光己に臣が背後からべったりと覆いかぶさってきました。
逃れようとしても、鳩尾を掌で押さえられ逃れられないでいるところを、更に「おのれの女房が他の男咥え込んで悦んでんのを見んのは、どんな気分や?」と言われたんです。
臣の声、喋り方が、耳の奥にザリザリとやすりをかけられたようになり、答えられずにいると、何を思ったか、光己の前に触れてきて「つまらん。サカっとらんのか」ですって(苦笑)
妻の濡れ場を観せられ、反応してるのか確かめられたんです。
そうやって煽られた光己ですが、実はダメージはひとつも受けてなかったんです。
というのも、先述通り、仕事のためと割り切って結婚しましたから、身体の関係があったのは、初めの1年だけですし、何より、彼女の居丈高な態度に辟易としていましたからね。
4年前に、彼女の浮気に気づいた時も、これでかまわなくて済むって気持ちが軽くなったくらいですから、彼女への気持ちは、冷めたものです。
なのに、ここに来たのは、当然仕事のためです。
今、軍需部分を一手に担うことになった高柳商事は、世間から注目を集めているので、今スキャンダルを起こすことは、致命傷にもなりかねなかったんです。
抱きしめられたままだった光己は、背中に違和感を感じ、臣に「なにをしている?」と問いました。
なんと、臣。
光己のジャケットで、自身のナニを包んで、擦ってたんですよ!!
しかも、「あー、たまらんわ」とか言ってるし……(遠い目)
こんなことされたら、光己でなくても怒りますよ。
光己なんて、『本気で頭のおかしい男なのだ。もしかすると、覚醒剤ぐらい使用しているのかもしれない。ナイフや拳銃を忍ばせていても不思議はない』って、完全に危ない人扱いですから(笑)
で、最悪なことに、ジャケットの内側に出されちゃったんですけど、光己、無意識に手を入れて確かめちゃったんですよ。
手に触れた粘つくものに、愕然としている内に、ベッドに引き倒され、臣にお腹の上に乗られてしまいました。
それでも強気に、「どけ」って、睨みつける光己ですが、楽しんでいる風の臣に、骨が砕かれそうなほど腕を押さえつけられ、彼の出したもので濡れた自身の指を口に突っ込まれたんです。
その上、嫌悪に顔を歪ませる光己に「わしのタネは美味いか?」「肌を紅潮させて、やらしいのう。このまま、わしのオンナにしたろか?」って言うんです。
光己、臣の双眸のぎらりとした光に、『煽るだけの冗談に聞こえない』って、思ってましたよ。
こんな悪趣味なことをして、興奮しているみたいに見えましたしね。
この時は、光己が突っ込まれた自身の指にえずいちゃったことで解放されましたが、代わりに1千万円を要求され、翌日、同じ場所で、美帆の動画と交換することになりました。
こんなことしておいて、えずいた光己の背中を臣ったらさすってたんですよ。
笑っちゃいましたよ〜。
家に戻り、散々うがいをしてから、気を落ち着けた光己は、義父から紹介されていた大阪府警組織犯罪対策本部所属の多胡(たご)刑事に連絡を取りました。
大事にして、警察そのものを動かすと、臣から脅されている内容までバレてスキャンダルになってしまいますからね。
多胡だけ、動くように手配して、翌日、臣の元に向かいました。
けどね、駐車場で、臣の部下に待ち伏せされてたんですよ。
臣には、光己の行動がわかってたんですよね。
で、光己は、臣の部下から、またもやある画像を見せられました。
その画像には、ぐったりと横たわる安曇が写ってたんです。
つまり人質に取られたんです。
臣の言いなりになるしかなかった光己は、彼の待つらぶホへと連れて行かれました。
そして、多胡を当てにしていたので、アタッシュケースは持っていったものの、中身は1000万円ではなく、コピー用紙しか入れてなかったんですよね。
当然、中身を確認しなくても、そのことにも気づいている臣は、部下の川野を呼んで、安曇の首にナイフを当てさせた上で、光己を抱きました。
脅迫され、抱かれることになった光己は?
会社の建て直しはできるのか?
そして、臣の復讐は?
『
(角能)「同じだけの血をあっち(熾津組)にも流させないと収まらない。それがこの世界の道理だからな」
(凪斗)「こちらから鉄砲玉を差し向けて熾津の幹部を狙えば、苦戦続きの旗島(きじま)会の助力ともなります」
という会話が交わされていましたが、それが現実になり、凪斗と臣の直接対決がありましたよ。
何気に、腹違いの兄・岐柳辰久と元若頭・数井正彦が、あの後どうなったのか、気になっているのは私だけでしょうか?
頭のキレる数井が、辰久と一緒にいるわけとかね。
そんなとこがチラッとでもわかったら、嬉しかったかな〜と思います。
今回、
なので、ここで終わってしまうのは、もったいないな〜と思いました。
ということで、
沙野先生、ご自身のサイトで、久隈と神谷の後日談をUPしたいって仰ってましたよ。
確かに、怪我した神谷のこととか、気になりますものね。
楽しみに待ちたいと思います!!
沙野先生のサイト【風結び】→ http://www.kazemusubi.com/
小説xxxxx479作品 コミックxxxxx195作品 UP中










































